室町時代に観阿弥・世阿弥父子が大成した能は、日本の代表的な古典芸能として海外でも高い評価をうけています。細川家では初代・細川幽斎(藤孝)を始め、歴代の藩主が能の文化に心を寄せ、藩主たちも自ら舞台に上がりました。そのため、細川家の拠点となった熊本や東京には、能面・能装束・楽器や小道具など約900点の能楽コレクションが伝来しています。
能の原点ともいわれる演目「翁」は、翁面をかけることで演者は神になり、その舞によって世の安泰を祈願する特別な演目です。本展では伝統的な「翁付五番立」の上演形式に基づき、「翁」を中心に神・男・女・狂・鬼の5つのジャンルを細川家伝来の名品によりご紹介します。完成された造形美を誇る能面や、綺羅を尽くした能装束、意匠を凝らした能道具たちが、深く豊かな能の世界へと誘うでしょう。本展が祈りの芸能である能楽の魅力を改めて感じていただく機会となれば幸いです。
※会期中、前期・後期で展示替えを行います。
【開催期間】
前期 :令和2年12月12 日(土)~令和3年1月11日(月・祝)
後期 :令和3年 1月14日 (木)~ 1月31日(日)
休館日 :月曜日※祝日の場合はその次の平日
12月28日(月)~1月2日(土) ※年末年始
1月13日(水) ※展示替え休館
開館時間:午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで)
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