3月20日(木・祝)より企画展「収蔵品展:衆人愛敬」を開催いたします。
江戸時代、加賀百万石の大名前田家のもと高度な武家文化が花開いた金沢。なかでも能楽は武士の嗜みとして手厚く保護育成されました。将軍に倣い、五代藩主前田綱紀が宝生流の家元を指南役としたことから、加賀では能五流のひとつ宝生流が根付き栄えます。明治維新による幕藩体制の終焉は一時の衰退をもたらしましたが、加賀では佐野吉之助をはじめとする能楽師と愛好家の尽力により復興、のちに「加賀宝生」と称されるほど広く浸透しました。
能を大成させた室町時代の芸能者、世阿弥が記した伝書『風姿花伝』に「衆人愛敬」という言葉が登場します。『観音経』からこの言葉を引用して、能が身分を問わず多くのものに愛され大切にされる芸となることを求めていました。加賀宝生の誇りのもと民衆に愛され、守られてきた能楽。世阿弥の理想が体現された地で、当館所蔵品を中心に美の粋を集めた能装束、奥ゆかしい能面などをご紹介いたします。
【会 期】
2025年3月20日(木・祝)~7月6日(日)
【開館時間】
10:00~18:00(最終入館17:30)
【休 館 日】
毎週月曜日(休日の場合は翌平日)
【料 金】
一般・大学生 310円
65歳以上 210円
高校生以下 無料
団体(20名様以上) 260円