金沢能楽美術館
Treasures from the Kanazawa Noh Museum
花の風姿 ―能を彩る植物Ⅲ―
期間 平成30年4月14日(土)~9月24日(月・振)
※特別開館 5月1日(火)、8月13日(月)
※休館日 月曜日(但し、祝日の場合はその次の平日)
※展示替え休館日 7月10日(火)~13日(金)
「時分の花、年々去来の花、めづらしき花、無上の花、幽玄の花、……まことの花」
世阿弥は能における美の本質とその在りようを、「花」の姿にたとえました。
そして能には世界の演劇の中でも珍しく、松や梅、桜、藤、柳といった植物の精を主人公とした演目があります。
草木成仏という日本独自の仏教解釈をもとに、植物の精が法華経の功徳で成仏するストーリーや、植物の精が神や仏の化身である話など、美しく夢幻的な世界が、自然と一体となって展開されるのです。
能装束や扇を彩る華麗な花文様から、神、男、女、狂、鬼、多様な能面に宿る心の花、そして植物の精が誘う幽玄世界まで、能の理想美である「花の風姿」を感じて頂ければ幸いです。
主催 金沢能楽美術館[(公財)金沢芸術創造財団]
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◆関連イベント◆
■能旅バスツアー 能楽師と巡る北陸の謡跡
北陸には有名な能<安宅>の関をはじめ、能の舞台となった謡跡が点在しています。今回は金沢能楽会の人気能楽師と共に、<歌占>の滝や<仏原><祇王>ゆかりの旧跡などを訪ねます。ランチは白山比咩神社の境内に佇む和田屋にて川魚山菜料理を楽しみ、謡や仕舞のご披露も!
日程 6月17日(日)日帰り
講師 髙橋右任・髙橋憲正(能楽師シテ方宝生流)
定員:40人
※詳細は5月8日(火)頃よりHP・チラシ等でご案内予定でしたが、
もうしばらくお待ち下さい。決まり次第、HP・チラシでお知らせいたします。
■特別講座「四季をまとう―能装束の色と文様―」
着物の色や文様には、日本の豊かな自然が凝縮されています。各時代のトップモードが取り込まれた能装束から、日本人の美意識を探ります。
日時 9月1日(土)14:00~15:30
会場 当館3階
参加料 無料 但し、要観覧料
申込み受付 7月31日(火)開始
定員 先着100人
講師 丸山伸彦
1957年東京生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士修了。国立歴史民俗博物館情報資料研究部助教授、金沢美術工芸大学助教授を経て武蔵大学人文学部教授。専門は日本の染織史。主な著書に 『江戸のきものと衣生活』(小学館 2007)『江戸モードの誕生─様の流行とスター絵師─』(角川学芸出版 2008)『日本史色彩事典』(吉川弘文館 2012)『演目別 歌舞伎の衣裳 鑑賞入門』(東京美術 2014)など多数。